米国返品制度事情

GWに奈良へ遠出した際、イオンモール橿原の内にある全米最大規模のスポーツ専門店Sport Authorityに行ってきました。在米時代は随分お世話になっていましたが、日本では初めてです。店のレイアウトは、アメリカの店とほぼ一緒ですが、日本のモールにも馴染んでいます。というか、日本国内で全国展開している大型スポーツ専門店のXEBIOやSUPORTS DEPOはSPORTS AUTHORITYをコピーしているので、ある意味、日本の大型スポーツ専門店との差は一見殆どありません。

唯ひとつ、他店と異なるアメリカらしい制度が、返品ポリシー。「未使用品に限る」という条件付きですが、購入後90日間以内であれば、返品OKという内容でした。

本場アメリカ流通業の寛大なる返品ポリシー合戦は、それはそれは凄まじいモノです。「消費者保護」の美名のもと、レシートさえあれば、返品理由や商品の使用有無は関係ありません。日本では、というより、アメリカ以外の国では、購入後に失敗したと思いたくないので、購入前に商品についての検討を色々と行うのが基本です。一方アメリカでは、返品が無条件でOKなので、「まあ、使って気に入らなければ返品すればよいのだから、取り敢えず買ってみるか」が基本です。こんな消費者心理が働くことが、消費大国アメリカを生む要因になっているのかもしれません。

多様な国アメリカですから、この返品制度を悪用する消費者も結構います。結婚式用のドレスを購入し、価格タグを外さずに一日だけ着用。式が終わって返品。海外旅行用にビデオを購入し、帰国後返品。スーパーボウル(アメフトの決勝)の前日に大型液晶テレビを購入し、皆で鑑賞後に返品。枚挙にいとまがありません。かくゆう私も、キャンプ場で大切なキャンプ道具の忘れ物が発覚。近くのKマートというディスカントストアで調達後、一日だけ使って返品した確信犯歴の持ち主ですが…

クリスマスギフトには、ギフトをもらった人が気に入らなければ返品できるよう、レシートをギフトに同封して贈る方法が一般的になっています。そのため、クリスマス後はどの店も返品カウンターが長蛇の列。可笑しな国です。

さぞかし流通業にとって頭の痛い問題だろうと思いますが、消費者から返ってきた返品で一番被害をこうむるのは、もちろん流通業者ではありません。彼らは寧ろ寛大な返品ポリシーを、販促の一環として、競って使っています。そのしわ寄せは、商品の納入メーカーが一手に引き受けさせられます。(客からの返品は、無条件で納入メーカーに返品されてきます。)

私は在米時、消費財家電品のマーケティング部に所属していたのですが、返品後の対応には常に頭を悩ましておりました。私が勤めていた会社は真面目(?)な会社でしたので、消費者返品はどんなにきれいな状態でも、良品として再販することはありませんでした。商品の状態をランク付けし、程度のよいB級品は米国内のアウトレット内にある家電店等に販売し、程度の悪いB級品は、中南米やその他第三諸国へコッソリ(?)流していました。

アメリカの流通業は、他の先進国を圧倒する差でトップレベルを独走しています。日本を含めた全ての先進国では米国流通業をベンチマークとし、5年後にはその形態が定着してくるのが常です。

確かにアメリカの流通業は進んでいます。が、この行き過ぎた返品制度だけは、後追いしないことを願ってます。なぜなら、この制度は消費者の商品に対する厳しい目を弱めてしまうから。日本のモノづくりの力が弱まる大きな原因になってしまいます。。。

≪お断り≫ いつもブログをご覧になってくださり、ありがとうございます。誠に勝手ながら、都合により、ブログを当面休止させて頂きます。いつもご覧になってくださっている方、ごめんなさい。。。

カテゴリー: 未分類   パーマリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>