Paris, Paris Part I

Paris, Paris

「女とパリは留守にしてはダメだ」

ナポレオンの有名な名言ですが、意味は分かるような分からないような、何かビミョーなニュアンスがパリっぽいです。

Paris, Paris

実は私、昔からクラシック映画が好きで、学生時代は名画座で何本も映画を観てました。アメリカ映画の名作とは一味違う、フランス映画独特のカメラワークとストーリー展開。マルセル・カルネ、ジャン・ルノアール、ゴダール、トリフォー、ルイ・マル等々。彼らの描くパリと、印象派の画家の作品で、まだ見ぬパリのイメージが出来上がっていました。

マルセル・カルネの映画の舞台となった「北ホテル」

マルセル・カルネの映画の舞台となった「北ホテル」

そして、20代前半に敢行した2ヶ月半の欧州貧乏旅行。初めて接したヨーロッパの世界。人生観がガラっと変わりました。

その時パリには2週間滞在。当時仲が良かった日系ブラジル人の友人の弟がパリに留学していたので、パリ滞在中はそこへ御世話になることに。20年前の話ですが、その際に彼が言った一言が、今でも心に残っています。

「パリに住む外国人が、パリの社会で楽しく生活する3つの必須条件とは?それは、1.フランス語が話せること 2.自己主張が出来ること 3.白人であること」 

彼はポルトガルが母国語なので、フランス語はペラペラ。ブラジル国内では日系のマイノリティーとして鍛えられているから、自己主張も問題なし。でも、肌の色は変えられない…とボソリ。同じ多民族国家でも、人種差別の比較的少ないブラジルから、ビミョーな視線の違いを肌で感じるパリへ。彼の、フランス社会に対するビミョーな心境がよくわかりました。

Paris, Paris

実は、当時私もアメリカに留学していたので、マイノリティが感じるビミョーさ加減というのも、よく理解できました。但しアメリカの場合、国の成り立ちから新参者に対する差別意識というのはいわば歴史のようなもの。私自身、差別を感じたことは何度もありましたが、陰湿感というのは余りありませんでした。

一方、その時の貧乏旅行ではパリには2週間しか滞在しなかったものの、確かにその旅で他の欧州諸国へ訪れた際に感じた空気と、パリでの東洋人に対する空気とは、明らかに違ったような気がします。上述した彼の持論で言えば、私は正に3重苦。それに加えてフランスフランの高さにおののく貧乏旅行者ということもあり、スーパーで買ったパンを一人公園で食べ、鳩にパンをやりながら、疎外感をごまかそうとしてました…

Paris, paris

では、そんなParisに嫌気をさし、「二度とParisへは行くものか!」と思ったかと言うと、答えはNon, Non, Non。

確かに疎外感はあるし、道ゆく道は犬の糞だらけ。物価は高いし、人は概して不親切。でも、そんなマイナス面を100倍返しても余りある、巴里には重くて深い文化がありました。

正に”Love and hate”(愛と憎しみ)。初めてインド旅行へ行った時と同じレベルの、それはそれはパワフルなLove&Hateです。

インドの凄さにハマってしまい、無性にインドへ再び行きたくなってしまうことを、巷では「インド病」といいます。その時すでに「インド病」のキャリアだった私は、「巴里病」も罹ってしまいました。以来、「インドとパリは留守にしてはダメだ」をモットーに、「慢性インパリ病」の重病患者として、スキあれば療養に出かけています。

To be continued…

カテゴリー: 未分類   パーマリンク

コメントは受け付けていません。